医師の働き方改革セミナー@岡山を開催しました!
2019年7月6日に岡山大学にて、「産業医と語る、医師の働き方改革」のセミナーを開催しましたので、内容のレポートをさせていただきます。
今回は東京から、産業医としてご活躍されている大室正志先生と佐藤乃理子先生をお招きしました。
前半では、佐藤先生に「世間一般の働き方と医師の働き方の違い」というタイトルでレクチャーをして頂きました。大学病院や市中病院で臨床医の経験をもち、医系技官、産業医などのキャリアも経験された佐藤先生から、当時の具体的な勤務体系をふりかえりながら医師の働き方の課題について解説をして頂きました。
大室先生からは「労働者としての医師の健康」について講義をして頂きました。雇用のタイプには、人を雇用して仕事を割り振る「メンバーシップ型」と、仕事に対して人を割り当てる「ジョブ型」の2種類があり、医師の働き方は基本的にジョブ型だが医局制度などメンバーシップ型の要素もある、というのが印象的でした。働き方改革にはメンバーシップ型からジョブ型への移行が重要であり、取り組むべき課題がみえてきました。1分に1回は笑いをとる大室先生のトーク力に圧倒されるレクチャーでした。
後半では、地域医療人材育成講座の片岡教授、藤井病院院長の宮阪先生、小児科専攻医の藤原先生にも登壇を頂き、働き方改革についてのパネルディスカッションを行いました。働き方改革の具体例として、休日のオンコール体制の確立、DAさんによる書類作業、薬剤師さんによる持参薬処方などがあがり、病院や診療科ごとに進み具合に大きな差があることに気付かされました。また医師の働き方の議論を行う際には、医療はそもそも何のためにあるのか?安心・安全をどう担保するのか?という本質的なことを考える必要がある点は、興味深かったです。
最後になりましたが、ゲストにお越し頂いた佐藤先生・大室先生、パネルディスカッションに登壇して頂いた、片岡先生、宮阪先生、藤原先生、ありがとうございました。また、当セミナーの支援を頂いた岡山県地域医療支援センター岡山大学支部の岩瀬敏秀先生、地域医療人材育成講座の片岡仁美先生に、この場を借りて御礼を申し上げます。この度は誠にありがとうございました。