第1回 岡山GIMカンファレンスを開催!
先日の2018年10月13日(土)に,「第1回 岡山GIMカンファレンス」を開催致しました.NPO法人 岡山医師研修支援機構やGIM centerにご支援いただき,そして岡山大学病院総合内科の先生方にもご協力いただいたことで,今回無事開催することができました.ケースカンファレンスは,岡山市民病院・菅波由有先生と津山中央病院・藤田浩二先生より発表していただきました.
菅波先生からは,フグ毒中毒による心肺停止の症例を発表していただき,1症例目からインパクトのある内容でした.「忘れた頃にやってくる中毒」ということで,なかなか説明がつかない病態の場合には中毒を鑑別に挙げ,ある程度的を絞った問診・診察が必要になってくるという大変実践的な症例でした.藤田先生からは,インフルエンザウイルス感染後の緑膿菌肺炎の症例を発表していただきました.病態自体はシンプルであっても,日常診療の中に含まれる様々なバイアスが原因で「診断エラー」が数々起こりうるという示唆に富んだ症例でした.日々の「しくじり」の中で,その原因をしっかりと省みて,次回につなげていくことの重要性を感じております.
そして特別講師として,聖マリアンナ医科大学・北野夕佳先生をお招きし,「明日から実行可能な身体診察」と題したレクチャーを行っていただきました.北野先生は,診察ごとにバラバラの身体所見を取るのではなく,「型」として決めた身体所見を毎回の診察で取ることの重要性を強調されております.今回参加者の皆様には,北野先生が監修された身体診察の動画(とても完成度が高く参加者全員から絶賛の嵐でした)を視て,事前学習してきていただきました.カンファレンス当日は,北野先生と何度も何度も身体診察の「型」を反復し,最後には参加者全員が頭から足先までの診察を「型」通りに診察できるようになりました.北野先生が仰っておりましたが,「型」を決めて毎回同じように診察を繰り返すことは見逃しが減ることにも繋がり,患者の状態の変化にも気がつくことができ,患者利益に繋がります.そして,医療者自身の身体診察のスキルアップにも繋がり,まさに生涯学習のツールとして最適であると感じます.
今回は37名もの先生方に参加していただき,事後アンケートからは満足度も高い結果となり,第一回目として成功に終わりました.次回以降,さらによりよいカンファレンスとなるように善処してまいります!